海外第Ⅲ相試験 APeX-2試験[海外データ]

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社内資料(海外第Ⅲ相験: 302試験)(2021年1月承認、CTD 2.7.6.16)[承認時評価資料]
Zuraw, et al. J Allergy Clin Immunol. 2021, 148(1): 164-172
Wedner HJ, et al. J Allergy Clin Immunol Pract. 2021, 9: 2305-2314
Kiani-Alikhan S, et al. J Allergy Clin Immunol Pract. 2024 Mar,12(3):733-743.e10. doi: 10.1016/j.jaip.2023.12.019.

本試験には一部承認外の用法及び用量が含まれますが、用量設定を目的のひとつとした試験であり、かつPart 1は承認時評価資料であるため、副作用発現状況のデータについては掲載し、その他のデータについては承認の範囲内の用法及び用量の症例群に限定し、一部改変して掲載しています。 パート3の副次評価項目は治験実施計画書に仮説検定が事前に規定されていませんが、長期的な安全性や有効性に関するデータは臨床上重要な情報と考えられるため掲載しています。

試験概要

目的

〈パート1〉
HAE患者を対象に、オラデオ®の24週間の治療期間における有効性、安全性および忍容性を評価する。
〈パート2〉
HAE患者を対象に、オラデオ®の最大48週間の治療期間における安全性、忍容性および有効性を評価する。
〈パート3〉
HAE患者を対象に、オラデオ®による長期予防治療の安全性および忍容性を評価する。
オラデオ®の有効性およびQOL評価に及ぼす影響を評価する。(副次目的※)
※APeX-2試験パート3の治験実施計画書に仮説検定は事前に規定されていなかった。

試験デザイン

第Ⅲ相、並行群間、多施設共同
〈パート1〉
無作為化、二重盲検、プラセボ対照
〈パート2〉
無作為化、実薬盲検化
〈パート3〉
長期非盲検

対象

〈パート1〉
HAEⅠ型又はⅡ型患者121例
〈パート2〉
パート1を完遂した患者104例
〈パート3〉
パート2を完遂した患者81例

方法

〈パート1〉
患者をオラデオ®150mg群、オラデオ®110mg注)群、プラセボ群に割り付けた。各治験薬を1日1回(QD)、24週間投与した。
〈パート2〉
パート1を完遂したオラデオ®150mg群又はオラデオ®110mg注)群の患者に、同一用量で24週間投与を継続した。パート1を完遂したプラセボ群の患者はオラデオ®150mg群又はオラデオ®110mg注)群に無作為に割り付け、各治験薬をQD、24週間投与し た。
〈パート3〉
48週目にパート3への参加継続に再同意した全患者を、オラデオ®150mgQDの継続投与又はクロスオーバー投与に 割り付けた。

評価項目

〈パート1〉
主要評価項目
24週間の投与期間における治験担当医師判定による血管性浮腫発作の発現頻度
副次評価項目
<参考情報>24週目の血管性浮腫のQOL(AE-QoL)総スコアのベースラインからの変化量
24週間の投与期間における治験担当医師判定による血管性浮腫症状が認められた日数及びその割合
有効な治療期間における治験担当医師判定による血管性浮腫発作の発現頻度(副次評価項目) など
※血漿中ベロトラルスタット濃度が定常状態に達していると予想される投与8日目から、24週(パート1終了)までの期間
有害事象の発現状況 など
〈パート2〉
主要評価項目
治験薬投与下に発現した有害事象(TEAE)の発現例数及び発現頻度
治験薬の投与中止に至ったTEAE
重篤なTEAE
Grade 3又はGrade 4のTEAE
臨床検査値異常
皮疹の発現状況
副次評価項目
治験担当医師判定による血管性浮腫発作の発現例数及び発現頻度
奏効期間(治療期間を通しての発作頻度の傾向)
治療無効による中止
<参考情報>AE-QoLの推移
〈パート3〉
主要評価項目
治験薬投与下で発現した有害事象(TEAE)を経験した患者数及び割合
治験薬投与下で発現した重篤な有害事象(TESAE)を経験した患者数及び割合
グレード3または4のTEAEを呈した患者数及び割合
グレード3または4の臨床検査値異常を示した患者数及び割合
薬疹と一致するTEAEを示した患者数及び割合
TEAEにより投与を中止した患者数及び割合
副次評価項目
(APeX-2試験パート3の治験実施計画書に仮説検定は事前に規定されていなかった)
HAE発作の回数及び頻度
反応の持続性(経時的な発現頻度の傾向)
HAE症状が発現した日数及び割合
HAE発作治療薬の使用
<参考情報>QOLスコアの持続性(AE-QoL及びTSQM質問票を用いて測定)

解析計画

〈パート1〉
有効性の解析はintent-to-trea(t ITT)解析対象集団を対象とした。主要評価項目である24週間の投与期間における治験担当医師判定による血管性浮腫発作の発現頻度(95%信頼区間[CI])は、負の二項回帰モデルを用いて算出した。
〈パート2〉
有害事象は治験薬を少なくとも1回投与した全患者(安全性解析対象集団)について解析した。血管性浮腫発作頻度は 1ヵ月(28日間)ごとに算出し、期間中の血管性浮腫発作の総数を試験期間の日数で除し、28日を乗じて算出した。 期間中に治験薬を中止した患者の場合、発作頻度は中止した日までの期間で算出した。有効性及び患者報告アウト カムは記述的分析し、48週までの時点で観察されたすべてのデータに対して実行した。パート2は24週目の受診後の オラデオ®初回投与から開始とした。
〈パート3〉
安全性解析対象集団について解析した。パート3の副次評価項目は治験実施計画書に仮説検定が事前に規定され なかった。無発作期間は、各患者の対象報告期間から血管性浮腫の症状があった日数を差し引いて算出した。 患者報告アウトカムのベースライン値は、治験薬投与の直前1回目の評価を基に算出した。プラセボ群の参照値は、 プラセボ投与6ヵ月後のオラデオ®投与開始時の値とした。カテゴリ変数は頻度と割合、連続変数は平均又は中央値 で記述的に要約した。

患者背景

* 自己申告
** HAEの治療、予防を目的としたアンドロゲン、トラネキサム酸の使用は本邦未承認
†患者の治療記録に記載され、アンドロゲン使用の既往が認められ、以下のいずれかのアンドロゲン(未特定)、オキサンドロロン、メチルテストステロン、ダナゾール、およびスタノゾロールを含む
‡血漿由来及び遺伝子組み換えC1-INH、及び新鮮凍結血漿を含む
a n=39
b 調整した患者報告による発作発現頻度

注)本邦承認外規格。本剤の承認規格はオラデオ®150mg
【オラデオ®の本邦における用法及び用量】
通常、成人及び12歳以上の小児には、ベロトラルスタットとして150mg(1カプセル)を1日1回経口投与する。

臨床効果

APeX-2試験パート3の副次評価項目は治験実施計画書に仮説検定が事前に規定されていませんが、 長期的な安全性や有効性に関するデータは臨床上重要な情報と考えられるため掲載しています。

24週間の投与期間における治験担当医師判定による血管性浮腫発作の発現頻度
[APeX-2試験パート1 主要評価項目:検証的解析項目]

24週間の投与期間における治験担当医師判定による血管性浮腫発作の発現頻度は、オラデオ®150mg群で1.31回/月であり、プラセボ群の2.35回/月に対する減少率は、44.2%(95%CI:23.0, 59.5、p<0.001、負の二項回帰モデル※)と有意な減少が認められた。

※治験担当医師判定による発作発現数を従属変数、投与群を固定効果、層別変数(ベースラインの発作頻度)を共変量、及び対数変換した治療期間をオフセット変数として含めた。

48週間の投与を完遂した患者における各時点の治療群毎の治験担当医師判定による血管性浮腫発作の発現頻度
[APeX-2試験パート2 副次評価項目]

投与24ヵ月の全オラデオ®150mgにおける患者報告による血管性浮腫の発現頻度
[APeX-2試験パート3 副次評価項目]

血管性浮腫発作の発現頻度は、オラデオ®投与開始後早期に低下し、24ヵ月での発作発現頻度の中央値は0であった。

血管性浮腫の無発作日[APeX-2試験パート3 副次評価項目]

パート3期間中93.1%の日数で発作がみられなかった。

治験実施計画書では240週までの投与が認められていたが、試験を継続した患者の最長期間は188週であった。

オンデマンド治療薬の投与回数[APeX-2試験パート3 副次評価項目]

全オラデオ®150mg群におけるオンデマンド治療薬の月平均投与回数(SEM)は、ベースライン時の3.8(0.76)回から、24ヶ月目には0.4(0.18)回に減少した。

<参考情報>TSQMスコアの推移[APeX-2試験パート3 副次評価項目]
(投与24ヵ月までのオラデオ®150mg群におけるTSQMスコアの各ドメインの推移)

TSQMスコアの全領域で改善傾向がみられた。

ベースライン値はDay1の値を示す。投与月数は、オラデオ®の実薬投与を受けている月数を表す。

<参考情報>AE-QoLスコアの推移[APeX-2試験パート3 副次評価項目]
  (投与24ヵ月までのオラデオ®150mg群におけるAE-QoLスコアの各ドメインの推移)

QOLの指標であるAE-QoLスコアの改善が治療開始後早期に認められた。

安全性

APeX-2試験全体で最も多く報告されたTEAEaは、上気道感染b、腹痛及び下痢であった1),2)

a 高頻度のTEAEは、APeX-2のパート1、パート2、パート3でそれぞれいずれかの治療群で10%以上、いずれかのオラデオ®群の10%以上、集団全体の5%以上に発生したものと定義した1),2)
b「上気道感染」は、基本語の鼻咽頭炎、上気道感染およびウイルス性上気道感染を含む。

1)Zuraw, et al. J Allergy Clin Immunol. 2021, 148(1): 164-172
2)Wedner HJ, et al. J Allergy Clin Immunol Pract. 2021, 9: 2305-14

パート1における有害事象の発現状況

有害事象は、オラデオ®150mg群で15/40例(37.5%)、オラデオ® 110mg注)群で17/41例(41.5%)、プラセボ群で13/39例(33.3%)に認められた。投与中止に至った有害事象は、オラデオ® 150mg群で肝機能検査値異常1例、オラデオ® 110mg注)群で悪心、消化不良、嘔吐1例並びに紫斑1例、プラセボ群でうつ病1例が認められた。重篤な有害事象及び死亡例は各群とも認められなかった。
主な有害事象は、オラデオ® 150mg群で下痢4例(10.0%)、悪心、消化不良及び鼓腸各3例(7.5%)など、オラデオ® 110mg注)群で悪心及び消化不良各4 例(9.8%)、下痢、胃食道逆流性疾患及び嘔吐各3例(7.3%)など、プラセボ群で悪心6例(15.4%)などであった。

MedDRA ver.19.1に基づき器官別大分類(SOC)、基本語(PT)で記載

パート2におけるTEAEの概要(安全性解析対象集団)
[APeX-2試験パート2 主要評価項目]

有害事象のほとんどは軽度または中等度であった。最も頻度の高い有害事象(パート1又はパート2のいずれかの治療群において患者の10%以上に報告されたもの)は、上気道感染症、悪心、腹痛、消化不良、下痢、嘔吐、頭痛、鼓腸、胃食道逆流症、背部痛であった。
すべての原因によるグレード3または4のTEAEは、パート1および2でオラデオ®群に無作為化された81名の患者のうち8名(10%)、パート1でプラセボ群に無作為化された39名の患者のうち3名(8%)、およびパート2でプラセボ群からオラデオ®群へ再無作為化された34名の患者のうち2名(6%)で報告された。薬物関連のグレード4の有害事象は報告されなかった。

* 「上気道感染症」、「腹痛」、「下痢」には複数の基本語(PT)が含まれる。「上気道感染症」には「鼻咽頭炎」、「上気道感染症」及び「ウイルス性上気道感染症」のPTが含まれる。
「腹痛」には、「腹痛」、「腹部不快感」、「上腹部痛」、「腹部圧痛」のPTが含まれる。「下痢」には、「下痢」及び「頻繁な排便」のPTが含まれる。
a 子宮筋腫:パート1のプラセボ群で認められた。
b 治験中止に至った胃腸・腹部のTEAE:MedDRA v19.1の高位グループ語(HLGT)である。(1)胃腸兆候及び症状又は(2)排便障害に含まれる基本語(PT)に該当するすべての有害事象である。
c 治験担当医師判定による皮疹:治験医師が有害事象例報告書で特に関心のある有害事象として記載した有害事象。 TEAEは治験薬投与開始後48週までの(被験者が48週前に中止した場合は最終投与後30日以内の)有害事象と定義。

パート3におけるTEAEの概要(安全性解析対象集団)
[APeX-2試験パート3 主要評価項目]

APeX試験パート3の結果は、全体としてパート1および2で報告された安全性および有効性の結果と一致している。 パート3では、81例全例がオラデオ®150mgを投与され中央値(範囲)644(22-981)日間治療を受けた。この期間中、新たな安全性シグナルは認められず、ほとんどのTEAEは軽度または中等度であり、治験薬と関連のあるTESAEは報告されなかった。
治験薬と関連のある腹部消化器系TEAEの割合は、パート1とパート2の患者(40.7%)と比較してパート3では大幅に少なかったことから(4.9%)、治療早期に発現したというこれまでの報告を裏付けるものである。

治験薬との因果関係が「関連があるかもしれない」、「 おそらく関連あり」または「明らかに関連あり」と治験責任医師が判断したTEAEを、治験薬との関連があるTEAEと定義した。
a 腹部消化器関連TEAEは、高位グループ用語が消化管徴候および症状または消化管運動および排泄障害の全TEAEであった(MedDRA v19.1に基づく)。
b パート3で腹部消化器関連TEAEを発現した患者3例は、パート1および2でこの種のTEAEは発現しなかった。
注)本邦承認外規格。本剤の承認規格はオラデオ®150mg
【オラデオ®の本邦における用法及び用量】
通常、成人及び12歳以上の小児には、ベロトラルスタットとして150mg(1カプセル)を1日1回経口投与する。